キリマンジャロ
タンザニア
歩く距離・日数70km 7−8日
基本情報
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特徴
アフリカ大陸最高峰のキリマンジャロ(標高5,895m)。ピークへ至る道はいくつもの選択肢があり、中でもレモショルートはもっとも風光明媚なトレイルのひとつである。新しく整備されたこのルートは、比較的混み合っておらず、歩きやすくて登頂成功率も高めだ。肥沃な熱帯雨林から、辺りに白い氷河が点在する山頂のウフル・ピークまで幅広い自然や景観の変化を体感できる。出発地から終点のムウェカ・ゲートまでは70kmほどで、日程は高度順化のスケジュールによって変わり、7~8日を費やすことになる。
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歴史
キリマンジャロの「発見」は1840年代後半にドイツ人宣教師によってもたらされた。もっとも、これは西洋における「発見」にすぎず、山麓では2000年以上前から先住民が暮らしてきた。先住民たちにとって、この独立峰は特別な象徴であり、いくつもの伝承や神話が現代まで語り継がれている。
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自然
幅広い気候の変化を有するキリマンジャロ。標高の低い森林帯では、運が良ければブルーモンキーなどの野生動物を目にすることができるかもしれない。植物も多様であり、標高4,000m前後まで進むと、驚きの光景を目にすることとなる。そこにあるのは、キク科の植物でありながら高さ数mにもなるジャイアント・セネシオや、ジャイアント・ロベリアといった巨大な植物たち。高地のため、周囲は背の低い植物ばかりで、その大きさがより強調される。
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タンザニア北部、赤道の南に300kmほどの距離に位置するアフリカ最高峰・キリマンジャロ(標高5,895m)。裾野がを広がる雄大なシルエット、真っ白な雪を戴く山頂といった特徴的なその山容は、世界中のハイカーを惹きつけてやまない。 スケールの大きさに圧倒されそうになるが、身構えすぎる必要はない。キリマンジャロのピークは多くの人に開かれており、十分な体力と適切な高地順応さえあれば、特別な技術がなくとも登ることは可能。ピークに至るまでの道のりはいくつものルートがあり、眺望や難易度、距離、費用など、各々が求めるものに合わせて選択することができる。 レモショルートは、人混みが少なく壮大なパノラマを楽しみながら歩くことができる、もっとも美しい道のりである。また、このルートは時間をかけて標高を上げるため高山病にかかりにくく、高い登頂率を誇っている。安全に登ることができるルートとしても知られているが、比較的距離が長く、トレッキングの経験があり、体力に自信のある者向けに設計されている。 このルートの出発地点はキリマンジャロの西側に位置するロンドロッシ・ゲート(標高2,250m)。出発して2日間は熱帯雨林の中、比較的平坦な道をたどり、眺望が開ける尾根道のシーラ・リッジまでトレッキング。 トレイル全体で息を飲む光景のひとつが、トレイル中盤に現れる「バランコ・ウォール」だ。キャンプ地のそばにそびえる高さ257mの巨大な岩壁で、一見すると登ることのできない絶壁のように見えるが、特別な装備と技術がなくとも、三点支持で登ることができる。 山頂付近には、赤道付近にもかかわらず氷河が存在している。作家アーネスト・ヘミングウェイの短編小説「キリマンジャロの雪」のモチーフともなった象徴的な風景である。氷河はこの1世紀の間に大幅に縮小しており、消滅の恐れすらある。そういったはかなさが景色の美しさを際立たせているのかもしれない。 キボ峰のウフル・ピークを踏んだ後は、南へ下り、終点のムウェカ・ゲートへと向かう。小石だらけの歩きにくい道だが、最短距離で帰ることができる。 キリマンジャロは1991年から旅行代理店を通して、ガイドを同行させることが義務付けられている。入山許可証の手配をはじめ、キリマンジャロ登山に必要なことは旅行代理店が準備してくれる。 ※最新情報は現地サイトにてご確認ください。