インカトレイル
ペルー
歩く距離・日数42km、4日間
基本情報
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特徴
謎の空中都市として有名な世界遺産マチュピチュを目指して、インカ帝国時代の道を歩く。北は現在のエクアドルの首都キトから、南はチリの首都サンチアゴまで延びており、全長は約4万km。その一部のみがトレッキングルートとして整備され、世界各国のトレッカーを惹きつけている。マチュピチュに通じる42kmのトレイルがもっとも神聖な巡礼路として守られており、人気の高いルートである。
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歴史
インカ・トレイルは、インカ帝国を維持、管理するための血管として機能していた。軍隊の移動、物流に必要不可欠なインフラであり、巨大な帝国に網の目のように張り巡らされていた。インカ帝国の心臓に当たる首都クスコに全ての道がつながっていたため、この道を使い、当時の飛脚は数千km離れた地区から首都まで文書を運んでいたという。
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自然
アンデス山脈の東側、熱帯山地林に囲まれており、遺跡は標高2,430メートルに位置する。トレイルを通じて、アンデス山脈の田園地帯から高原の草原帯、そしてアマゾンの雲霧林という様々な気候帯や風景をたどることになる。マチュピチュ歴史保護区やインカトレイルは、ペルーの国立自然資源管理局によって管理されており、毎年2月には、雨季のためトレイルは完全に閉鎖される。
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マチュピチュに至るこの道は、インカ帝国の繁栄を物語っている。総距離は42kmにすぎないが、数百年という時間の流れを超える壮大な旅である。 インカ・トレイルは、帝国に欠かすことのできないインフラとして整備された交通網の一部にあたる。帝国内の多様な地形を安全に通行するために、そして軍隊が迅速に移動するために、巨大な国土に網の目のように張り巡らされた。 すべての道の中心は首都クスコであった。首都を心臓とすると、この交通網は帝国の血管である。 インカ・トレイルが世界でもっとも人気と称されるのは、インカ文明の核であるマチュピチュ遺跡につながっている巡礼路だからだ。南米大陸に張り巡らされ、総延長が4万kmとも言われる長大なインカ道。その中で、ただひとつ保存された区間である。その考古学的な価値は、世界でも唯一無二のトレイルと言える。 アンデス山脈の田園地帯から高原の草原帯、そしてアマゾンの雲霧林という様々な気候帯や風景を体感する。そして、一般のツーリストが訪れることができない巨大な遺跡群を抜けることもできる。 行程は初日に標高3,350mのクスコを出て、郊外の出発地点「km82」(標高2,700m)からマチュピチュを目指す。行程は10kmほどで、標高3,000m地点で夜を明かす。2日目は、最高地点となるワルミワニュスカ峠(標高4,200m)の峠越え。高度順応をしていないと、頭痛や吐き気があったり、脚が非常に重く感じるかもしれない。ピークまでは、登り1,200m、下り700mほどである。 3日目は、インカ時代の遺跡を通過することができる。峠を2つ越え、一気に1,000mの石段を下りて行動を終える。12kmの行程だ。 いよいよマチュピチュにたどりつく4日目。遺跡へと続く道のゲートは午前6時に開く。そこからは1時間ほどで「太陽の門(インティプンク)」に到着。朝日に照らされたマチュピチュの遺跡を見下ろせる。この光景はインカトレイルを4日間かけて歩いてきた者だけが目にすることのできるギフトである。たどってきた道のりがあるからこそ、この瞬間の感動は、日帰り観光とは比べられないものになる。 ※最新情報は現地サイトにてご確認ください。